生薬について



トシシ画像トシシ

 ト絲子はヒルガオ科のハマネナシカズラCuscuta chinensis LAM.の種子です。 この植物はマメダオシともいわれているように、黄金色のツルを延々とのばし、他の植物の上にからみあってはびこり、ついにはその植物を窒息死させてしまうという力の持ち主です。わが国ではもう一種ネシカズラといわれるものがあります。まるで根がないように見えるからです。
 中国でト絲子といわれるようになったのは、むかし、棒で腰を打たれたウサギがしきりになにやらダイズ畑の中で食べており、すっかり腰の痛みが治っているのを観察していた学者が、いったい何を食べているのかとさぐりにいくと、ダイズの茎に巻きついている黄金色をしたツルについている実を食べていたのです。ウサギの腰痛が治るのなら、人間にも効くだろうと思って、腰痛で寝たきりになっている人にのませると、数日後に起き上がれるようになったのです。このことが村中で評判になり、この生薬を兎の上に草かんむりをつけ、糸のような姿から絲を用いて、ト絲子と命名されたといい伝えられています。
 仙人になるための教科書である『抱朴子』の「仙方単服方」にト絲子は腰や膝を治し、風を去り、よく目を明らかにし、久しく服すれば人体を光沢にし、老を変じ若くするとあります。『神農本草経』にも「補賢強腰、養肝明目、益髄固精」と記されているように、ト絲子には腰を強化させる作用があるようです。
 薬理学的な研究では、心臓に対して強心的に作用したり、血流の改善作用などがあります。
 また腎虚な人の赤血球の糖利用度の亢進作用、代謝機能の亢進作用、抗ストレス的なACTHの分泌亢進作用、免疫力の調整等が知られています。

「中国強壮生薬の話」(株式会社 世界保健通信社)より

強壮
作用
循環器系への
作用
筋肉・神経への
作用
その他の
作用
強壮 血行 補血 利尿 強心 鎮痛 消炎 健胃 鎮静
作用 強壮 血行 強心
出典:原色和漢薬図鑑、漢薬の臨床応用、中国強壮生薬の話、日本薬草全書



■「ナンパオ」に配合されている31種生薬

>ロクジョウ >センゾクダン >ビャクジュツ >クコシ >ブクリョウ
>カイバ >ハゲキテン >カンゾウ >ジュクジオウ >コウクジン
>インヨウカク >ケイヒ >トウキ >コクロジン
>ホコツシ >センボウ >ホウブシ >アキョウ
>ニクジュヨウ >コロハ >サンシュユ >ゲンジン
>サヨウ >ニンジン >フクボンシ >ボタンピ
>トチュウ >オウギ >バクモンドウ >ゴシツ

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